比喩で広がる言葉の世界


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 この文章は、「比喩」を説明するための説明的文章です。

 

 まず三好達治の「土」という詩が載っています。

蟻が

蝶の羽をひいていく

ああ

ヨットのようだ

 この詩では、蝶の羽をひく蟻の姿を、海を走るヨットに例えています。そしてヨットが走る「海」=題名の「土」ということなのでしょう。

 ここまでが二段落です。

 

 次の第三段落は「このように」と前の段落を受けて、

  • ある事柄を、似たところのある別の事柄で表すことを比喩という。

と、比喩の定義を説明をしています。これを定義文といいます。

 次の第四段落では「したがって」と受けて

  • 相手がよく知っているものであれば、未知のものでもわかりやすく説明することができる。

と、比喩の効果を説明しています。

 比喩の効果は、この第四段落の「例えば」の後の部分と第五段落最初の「また」で始まる部分の二つです。

  1. 比喩には、形状をわかりやすく伝える効果がある。
  2. 比喩には、物事の特性をより生き生きと印象づける効果がある。

 1.の例は「ドーナツのような形」、2.の例は「雷のような大声」です。これらは「~のような」と言っていますから直喩ですね。

 次の第六段落は「実は」と、何かを打ち明けようとしています。

 何を打ち明けようとしているかというと、次の文の「こうした比喩の効用は、普段わたしたちが認識していないような表現の中にも生きている」ということです。

 比喩の効用も、第六段落の「例えば」の後の部分と、第七段落の「さらに」の後の部分の二つです。

  1. 「頭に入れておく」など「頭」を入れ物に、知識や感情を「その中に入っているもの」に例える。
  2. 「深く感謝する」などのように、思考や感情など、形のないものでも、こうした比喩の発想によって表現していくことができる。

 1.の「知識や感情」も形のないものですが、「頭」に入っているものですから、すんなりわかります。

 2.は「感謝する」度合いを「浅い-深い」と深度で表現しようとしているわけですね。

 このような表現をもう一歩進めると慣用句になります。慣用句とは「頭に来る」「耳が痛い」「歯が立たない」「腹が立つ」などで、昔から言い習わされて特定の意味を持つ言葉です。

 最後の第八段落はまとめの段落です。筆者の意見や感想が書かれています。


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